Gakii's Barの肴

あれ・・・


いつも乗るところのバス停に立っているのは

深キョンちゃんじゃないのか・・・


間違いない

彼女はバスが来る方の川上側に立っていたので

僕は川下の方からゆっくり近づき

気配すらも消して　なるべく遠くに立つことにする

彼女が僕のことを認識しているのかどうかは想像もできないが

サングラスの怪しいおっさんは目立たぬように

用も無いのにスマホに視線を落としていたりする・・・


そんなことがあったのは去年の暮れごろで

それから何度かそのバス停で遭遇することになる

勤務地が変わったのかしらね・・・


ベンチでおばあさんと話してたりするから

やっぱり老人施設系で働いているのかと確信する（こちらも地図アプリで確認済み）


そして　年を超えてからそれは起こった

雨の日だった

彼女はいつものように　先にバス停に到着しており

一坪程度の広さのバス停の屋根の下に佇んでいる

なるべく遠くに　の位置関係を保ちたかったのだが

傘を差しながら・・・もなんだか変な感じだ

仕方なく（チャンス到来だろ）一坪の中に飛び込んだ

無視するのも何なので　小さく会釈をしたら

ニコッと笑顔の会釈が返って来た

ファースト・コンタクトは大成功である

それからは遠く離れて立っていても

会釈を交わすようになれたのでございます……。



とまぁこれまでの話・・・

妄想族が生み出した話でございます

お後がよろしいようで……。